「勇壮」「豪華絢爛」、こういった言葉がピッタリの『唐津くんち』。「長崎くんち」「博多おくんち」と並び、「日本三大くんち」の一つで、日本を代表するお祭りです。
漆塗りによる大きな曳山は、まさに工芸品。それも全部で14基ですから、大迫力。しかも全ての曳山は、異なる形をしています。
この素晴らしいお祭りのメインでもある2日目に行ってきましたので、レポートさせて頂きます。今後『唐津くんち』に行ってみたいとお考えの方のお役に立てたら幸いです。
『唐津くんち』とは
『唐津くんち』とは、唐津神社の秋季例大祭で、唐津市最大のお祭り、そして「長崎くんち」「博多おくんち」と並んで、「日本三大くんち」の一つです。
また、国の重要無形文化財でもあり、2016年には全国のお祭りとともに「ユネスコ無形文化遺産」にも登録されました。
「エンヤ、エンヤ」「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声とともに、唐津市内の旧城下町を、巨大な曳山を曳き回す勇壮なお祭りです。
ちなみに「くんち」というのは、北部九州の秋祭りの呼び名で、「供日」とも書き、収穫への感謝を込めたお祭りです。
唐津くんちの開催日程
『唐津くんち』は、曜日に関係なく、毎年11月2、3、4日の3日間開催されます。
初日の11月2日は「宵山」が19:30〜22:00に開催され、幻想的な姿を楽しむことが出来ます。
中日の11月3日は、お祭りのメインでもある「お旅所神幸」が、9:30〜16:30に開催されます。
最終日の11月4日は、「翌日祭」とも呼ばれる「町廻り」が、10:00〜17:30に行われます。
14基の曳山を紹介
『唐津くんち』では各町から合計14基の曳山(やま)が曳き出されます。曳山は重さ2トン以上もある巨大な漆塗りであり、まさに「動く工芸品」です。
なお曳山は出来た年順に一番曳山から十四番曳山と呼ばれ、その順番に巡行します。
なおこの曳山巡行の間に三基のお神輿が巡行します。
一番曳山 赤獅子(刀町)
二番曳山 青獅子(中町)
三番曳山 亀と浦島太郎(材木町)
四番曳山 源義経の兜(呉服町)
五番曳山 鯛(魚屋町)
六番曳山 鳳凰丸(大石町)
七番曳山 飛龍(新町)
八番曳山 金獅子(本町)
九番曳山 武田信玄の兜(木綿町(きわたまち))
十番曳山 上杉謙信の兜(平野町)
十一番曳山 酒呑童子と源頼光の兜(米屋町)
十二番曳山 珠取獅子(京町)
十三番曳山 鯱(水主町(かこまち))
十四番曳山 七宝丸(江川町)
かつては、黒獅子(紺屋町)もあったそうです。
ちなみに、各曳山は2年に一度のペースで順番に補修をするそうで、30年に一度の割合で、順番が回ってくるらしいです。
『唐津くんち』に有料観覧席はない
『唐津くんち』には有料の観覧席はありません。ですので、各自沿道から曳山の巡行を見学することになります。
人気のある場所は人も多いですが、巡行距離も長いので、途中は見物客も少なめで、間近で見ることが出来ます。
運行ルート
三日間とも、ほぼ同じようなコースを巡行します。
詳しくは『唐津くんち』の公式ホームページのルートマップを御覧ください。通過時間も書いていますので、見学計画を立てやすいのがありがたいですね。
十四番曳山が通り過ぎた後は、皆さん、次の場所に移動します。
宵山の出発点でもあり、中日、最終日共に何度も通る「刀町」付近はこの写真の様に混み合いますが、そこから唐津駅側のコース沿道は比較的空いています。
沿道が長いので、こんなに近くで見ることが出来ます。
2日目のみどころ
2日目の最大の見所は「お旅所」での曳き込み。
元々「お旅所」があったのは砂浜だったそうです。それが後に埋め立てて小学校になったため(今は閉校)、当時の砂浜を再現すべく、「お旅所」には砂が盛られています。
それゆえ、曳山を曳き込むのは大変な力が必要となります。この砂地での曳山の曳き込みは、手に汗握る迫力です。
12時になると、最初に神輿が3基、その後に一番曳山から順番に「お旅所」に曳き込むので、順番待ちの曳山を観るのチャンスであります。
曳き込みを待つ一番曳山、二番曳山。
曳き込みする二番曳山。
そして全ての曳山の曳き込みが完了すると、しばらく「お旅所」にて全ての曳山を堪能できます。
その後15時からは、曳き出しが始まります。
「お旅所」も有料の観覧席は設けられていないので、良い場所で観たい方は早くから場所取りをしているようです。私はギリギリでしたが、それなりに観ることが出来ました。
ただ12時から始まり、全ての曳き込みが完了するのに、約1時間半はかかるので、立ちっぱなしはきついかもしれません。毎年『唐津くんち』のときは、暑くなるようなので、あまり無理されないように。
3ヶ月の収入を3日で使う唐津の方々
ということで、私は2番曳山までの曳き込みを観た後、唐津の友人宅へ向かいました。
『唐津くんち』の期間中、町の家々では、誰が来ても食事を振る舞うという風習があります。もちろん見ず知らずで勝手に家に上がり込むこと出来ませんが、友人の友人など、気軽にお宅にお邪魔して「くんち料理」を堪能させて頂けます。
100人分は当たり前、家によっては300人分くらい用意するらしいです。
そのため唐津の方々は『唐津くんち』に向けて、貯金をするのだと言っていました。恐るべし『唐津くんち』愛。
そして食事をしながら『唐津くんち』の生中継を観ます。
今年は時間の都合がつかず、2日目「お旅所神幸」のみでしたが、来年は3日間コンプリートしたいと、密かに狙っています。そのためには狭き門であるホテル確保をなんとかせねば!
ぜひ『唐津くんち』でお会いしましょう。
『唐津くんち』に関する、さらに詳しい情報は唐津観光協会の公式HPをご覧下さい。
KA-TSU
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