【北九州市の成人式】子供から大人への卒業式

北九州の風物詩?『北九州市の成人式』

今や全国的な知名度となった「北九州市の成人式」。「ヤンキーの成人式」「修羅の国の成人式」など様々な表現がなされている。確かに以下の様な映像や写真を観るとそう思う。

見た目ヤンキーのお兄ちゃんたちが「ガン」を飛ばし

ハンドマイクで雄叫びを上げ

花魁(おいらん)風の女性たちが闊歩する

確かにこれだけを見ていると、「恐い」「ヤンキー」「とんでもない」…などと言われても仕方ない。だけれども、これは彼らの一側面でしかない。

一生に一度の大コスプレ大会

彼らはこの日のために、しっかり準備している。どんな服装にするのか。チームとしてどうすべきか。そして一人数十万円から、中には数百万円の費用をこの日一日に注ぎ込む。そのためにコツコツとお金を貯めて一気に使う。

トラが好きだから、この格好にしたそうです

ビールの缶でカールをしている子も

昔のヤンキースタイル「学ラン」が懐かしい

揃いの傘があるだけで雰囲気も変わる

中にはこんな姿も

2017年にはこんな方も

蜂に扮して、養蜂場のスタッフ風の4人の担ぐ神輿に乗って登場。かなり目立っていました。

このように、成人式のごく一部がこのようなコスプレ大会風になっている感じです。

特に人に迷惑をかけてはいない

彼らは成人式で一体何をしているのか?実は彼らの殆どは式典に参加しない。会場の前で、思い思いの時間を過ごしている。一番多いのがハンドマイクを使った「コール」。一体何を言っているのかというと、「小倉」「八幡」「若松」「戸畑」「門司」など北九州市の各区の名前をひたすら叫んでいる。

それぞれの出身地を叫んでいるのかと思ったら、「小倉」のコールのあとには「戸畑」と、ちゃんと各区の名前を叫んだりと、なかなか律儀である。

写真や動画などを見るだけでは、恐い気もするが、実際には会場前だけでこのようにコールしたり、写真を撮ったりしているだけで、乱闘騒ぎがあるわけでもなく、ましてや人を巻き込んだりすることもない。

子供から大人への卒業式を精一杯楽しんでいる

彼らと話しをしてみると、現役バリバリのヤンキーなんて、まずいない。普段は真面目に働く勤労青年ばかりです。

かつて少しヤンチャした仲間が、久しぶりの再会を楽しみ、子供としての最後の馬鹿騒ぎをしている訳です。実際には気の優しい子たちばかりです。

また、地元でも北九州の成人式が有名になり、普通の人が、一緒に記念撮影を楽しむ姿もチラホラ見受けられます。その時のやり取りも見ていても、彼らは礼儀正しく、真面目であることが分かります。

ある子が言っていた言葉が印象的でした。「こんな恥ずかしいこと、いつまでもやってられませんよ!もう大人ですから。」

彼らは全体の3%程度。ほとんどは普通の新成人たち

もちろん成人式に参列している殆どの新成人は、ごく普通の人達です。派手な格好をしているのはごく一部。せいぜい3%程度だと思われます。(昨年5%と書きましたが、今年2017年、よくよく見ると、せいぜい3%程度でした。)

しかしメディア(マスメディア、ソーシャルメディア共に)の力もあり、北九州では皆こんな感じなのかという印象を受けてしまうかもしれない。目立つから仕方ありませんね。実際にはごくごく一部なのです。

北九州市の成人式とは「祭り好きの北九州っ子たちの子供卒業式」

北九州市の成人式をまとめてみると、「祭り好きの北九州っ子たちの子供からの卒業式」だと思います。そのために準備して、貯金もして、一生に一度のこの日一日に全てを掛けて楽しむお祭りといえるのではないでしょうか?

新成人の皆さん、おめでとうございます。

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KA-TSU

旅行会社に勤務することで旅好きとなり、旅人になるために独立。ガイドブックでは分からない、体験に基づく旅情報を発信しています。 また、SNS等を活用したwebマーケティングや、ビジネスプロデュースなどの依頼にも、極力お応えするようにしています。 私のSNSもぜひご覧ください。