世界文化遺産『官営八幡製鉄所』
2015年7月「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として、九州各地の産業遺産が世界遺産に登録された。その中に北九州市八幡東区の『官営八幡製鐵所』も含まれ、北九州市民にとって、大変喜ばしく誇らしい事となりました。
世界遺産には大きく3つあります。
文化遺産
自然遺産
複合遺産
文化遺産が一番多く、全体の約8割だそうです。今回の世界遺産登録は世界文化遺産として、「顕著な普遍的価値をもつ建築物や遺跡など」という意味合いから登録されています。(詳しくはWikipediaをご覧ください)
いずれにしても「世界遺産のある街、北九州」という事で、北九州市民として大変うれしい事です。
しかしながら、どこに行ったら観れるの?そもそも何が観れるの?という疑問が沸いてきます。実際に場所も含めて若干分かりにくいので、行き方、見学ポイントなどをレポートしたいと思います。
普段見られる施設は世界文化遺産に登録された3つのうち、『官営八幡製鐵所 旧本事務所』のみ
今回、北九州市内で世界文化遺産に登録されたのは『官営八幡製鉄所』の3施設、『旧本事務所』『修繕工場』『旧鍛冶工場』です。しかし残念なことに、普段観ることが出来るのは、『旧本事務所』のみです。
そもそも会社の敷地内なので、勝手に立ち入ることが出来ません。そこで今回世界文化遺産への登録を機に、無料で自由に見学することが出来る「眺望スペース」が設けられました。
その「眺望スペース」から約100mほど先に『旧本事務所』を観ることが出来るというわけです。しかし他の2施設、『修繕工場』『旧鍛冶工場』は『旧本事務所』の陰に隠れて、全く見ることが出来ません。
これからを全て見ることが出来るのは、唯一公式バスツアーのみです。2015年10月現在、JTBのバスツアーが土日限定で催行していますが、狭き門のようです。
詳しくはJTBのホームページでご確認下さい。
世界文化遺産『官営八幡製鉄所 旧本事務所』へのアクセス方法
実はここ『官営八幡製鉄所 旧本事務所』へのアクセスが若干分かりにくいので、解説します。まずは下記の公式のマップをご覧ください。眺望スペースへは、JRスペースワールド駅から歩いて10分ほどです。
お車の場合
東田博物館ゾーン共同駐車場に駐車され、JRスペースワールド駅まで進みます。(その後は以下参照ください)
JRスペースワールド駅から
改札を抜けると看板があり、右斜めに進み、歩道橋を渡るルートを勧めています。
改札から見て右斜め前の歩道橋を上がり、スペースワールドを目指します。
もう一つ、階段の上り下りなどが煩わしい方は、改札を抜けたら真っすぐ高架下を進みます。正面の歩道橋を渡ります。
その後道路沿いのトンネルを抜けます。
こちらは少し寂しい感じですので、お勧めは歩道橋です。
トンネル抜けると案内があります。
本当にこのままで大丈夫なのかと、不安に駆られると思いますが、まずはスペースワールド前まで進んでください。
スペースワールド前から
『官営八幡製鉄所 旧本事務所』の「眺望スペース」へ行くのに、私が一番お勧めしたいのは、路線バスを利用することです。路線バスでスペースワールドまで行けば、そこからは歩いて3分以内です。
スペースワールド前の歩道橋を渡ります。
歩道橋を渡ると今度は下への階段、トンネルが待っています。
普段は人気もなく、なんとなく寂しい感じですが、もう一息なので、頑張りましょう。
トンネルを抜けた左手に眺望スペースへの入り口があります。ちなみに月曜日はお休みですので、ご注意ください。駅前の案内板は月曜日でも出ていますので、間違ってここまで来られないように。(実は私がそうでした:笑)
普段はここが開いていて、案内の方が立っていらっしゃいます。
そして進むとこのような「眺望スペース」が広がっています。
世界文化遺産と合わせて見学したい「東田第一高炉跡」
せっかくの世界文化遺産『官営八幡製鉄所』も、通常は『旧本事務所』の見学のみで、あっという間に観終わってしまいます。そこでお勧めしたいのが、「東田第一高炉跡」の見学です。
場所は『旧本事務所』とJRスペースワールド駅を挟んだ位置にあり、お車なら、先ほどの東田博物館ゾーン共同駐車場前なので、好都合です。こちらも無料で自由に見学できます。
こちらは官営八幡製鉄所が1901年に創業した時の火入れが行われた歴史的な場所。実際に稼働していた10代目の高炉をそのまま残し、自由に見学できるようにした施設です。
当時の様子を再現した人形や、様々な解説をしている案内板など、なかなかの充実ぶりですので、単に見学するだけなら、『旧本事務所』よりも、こちらの方が面白いです。
今なら期間限定の「祝・世界文化遺産登録記念展 八幡鐵ものがたり」開催中
せっかくの世界文化遺産も、ただ観ただけなら、あまり価値は分からないかもしれませんが、情報を入れてから観ると、観る価値も格段に上がります。
ということで、2015年12月20日までの期間限定ですが、「北九州イノベーションギャラリー」にて世界文化遺産登録を記念した展示会「八幡鐵ものがたり」が開催されていますので、合わせて見学されるのが良いでしょう。こちらは一般300円となっています。
こちらも東田博物館ゾーン共同駐車場の目の前なので、ここから見学して、『官営八幡製鉄所 旧本事務所』、そして最後に「東田第一高炉跡」と見学されるとよいかと思います。
詳しくはこちらをご覧ください。
せっかくの世界文化遺産登録です。ぜひ一人でも多くの方にご覧頂きたいと、心より願っております。
世界文化遺産『官営八幡製鉄所 旧本事務所』眺望スペース
開場時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
定休日:月曜日(祝日の場合は、その翌日が定休日)、年末年始(12月29日~1月3日)
KA-TSU
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