【オブリビオン】美しい映像と意外なストーリー展開のSFラブストーリー

トム・クルーズ主演『オブリビオン』

トム・クルーズ主演のSF映画『オブリビオン』は、美しい映像と、意外なストーリー展開が魅力のSFと、ラブストーリーをミックスした映画です。2077年を舞台に、異星人との戦い、人類の存亡というありがちな物語にもかかわらず、同様の作品とは全く趣を異にした映画に仕上がっている。

淡々と進む序盤の様子が、徐々に意表を突くストーリーへと変わっていき、先が予想できない面白さがあります。また、SF映画ではあるが、リアリティを感じるので、感情移入もしやすい。荒廃した未来の地球の様子が綺麗な映像で表現されており、その辺りも見ものです。

SF映画であり、ヒューマンドラマであり、ラブストーリーである『オブリビオン』は、とても楽しめるSF大作映画に仕上がっています。

あらすじ

エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)だけが地球に残って上空から偵察していた。パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)という謎の男。彼との遭遇を機に、ジャックは地球、人類、そして自身の運命を担う冒険に出ることに。

シネマトゥデイ

あらすじの中では、トム・クルーズ演じるジャック・ハーパーだけが地球に残って…とあるが、実際には相棒の女性、ヴィクトリアと2人で任務に就いています。

ストーリー(ネタバレですのでご注意ください)

以下のストーリーはネタバレなのでこれから映画をご覧になる方はご注意ください。

西暦2077年。60年前に起きた異星人スカヴからの侵略を食い止めたものの、核兵器によって荒廃してしまった地球。人類の大半は、土星の衛星であるタイタンへの移住を余儀なくされていた。そんな中元海兵隊司令官、コードネーム「Tech49」ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)はヴィクトリア・オルセン(アンドレア・ライズボロー)と共にたった二人で地球に残され、スカヴの残党を始末するため、高度1,000mの上空から地上を監視する役目を担っていた。

ある日、ジャックは地上パトロールの途中で墜落した宇宙船を発見。その残骸から謎の女性ジュリア・ルサコーヴァ(オルガ・キュリレンコ)を助け出す。目覚めた彼女は何故か会った事も無いジャックの名前を口にする。ジャックも断片的な記憶の中に彼女を見るが、そんな中で彼は突然スカヴに捕えられ、連行された先でマルコム・ビーチと名乗る謎の男(モーガン・フリーマン)と出会う。彼にスカヴがエイリアンではなく人類の生き残りであること、タイタンに移民者などいないこと、移民前の一時的な避難先である宇宙ステーションと教えられていた「テット」という物体こそが人類の敵であることを告げられる。

そして、マルコムに送り出されて「汚染地区」へと向かったジャックは、自分と全く同じ容姿の「Tech52」のジャックと遭遇する。そしてジャックは自分とヴィクトリアが量産されたクローンであり、テットの手先として人類を抹殺する任務をこなしていることを知る。その後、かつてジャックとジュリアが共に終の住処にしようと語った湖畔の家で二人は結ばれ、戦いが終わったらここに戻ると誓う。

スカヴの基地へと戻ったジャックは、マルコム達の計画に従い、殺人マシンであるドローンを再プログラミングし、テットへ核爆弾として送り込む準備をする。しかし実行しようとした矢先にテット側のドローンの襲撃を受け、確保したドローンも再起不能になってしまう。そこでジャックとジュリアは、宇宙船の生存者を連行するよう求めていたテットの指示を利用し、自分たち自身でテット内部に特攻する計画を考えつく。

テットへ進入する際、交信で「嘘をついている声」であることを解析されたジャックは「ジュリアを死なせず、人類を存続させたい」と”真実”を言ってテットの警戒を解き、おびただしい数のクローンが眠る中枢に乗り込む。ジャックがテットの前でコールドスリープ装置を開けると中にいたのはマルコム。テットはドローンを差し向けるが、ジャックとマルコムは爆弾のスイッチを押す。テットは爆発、崩壊し、地上のドローンは活動を停止。ジュリアはジャックとの約束の地で目覚め、空に輝くテットの爆発時の光を目にする。

3年後、湖畔で娘と暮らすジュリアの元にスカヴ達とジャックが現れる。彼は汚染地区で出会ったTech52だったが、「”彼”は”自分”だからこの場所を探し出せた」とモノローグ調のナレーションが流れ、エンドロール。

Wikipediaより

これまで信じていたものが、実は全くのウソであったというパラダイムシフトが起きるストーリー展開は、観ていて楽しかった。

自分たちだけが地球にいるのかと思ったら、同じ任務のクローンが世界中に(アメリカのみ?)に存在し、お互いが自分のエリア以外は「汚染地区」と信じ込まされていた。戦いに勝ったはずの人類は、今やレジスタンスとして細々と生活している。タイタンに移住した人類など存在しない。上司のサリーは人工知能?だった…

これって、なんとなく近未来に起こりそうなストーリーにも思える。上司のサリーはアップルのiPhoneに搭載された「Siri(シリ)」とダブってしまった。男性の声ではなく、女性だしね。

またジャック・ハーパーの妻の名前が「ジュリア」。ジュリアと言えば、同じくトム・クルーズ主演の大ヒットシリーズ「ミッション:インポッシブル」でトム・クルーズ演じるイーサン・ハントの妻の名前も「ジュリア」。偶然なのか、トム・クルーズが「ジュリア」の名前に思い入れがあるのか?

魅力的キャスト陣

主演の「トム・クルーズ」は、はまりだった。次々に起こる展開に対して、悩み迷いながらも真実を追求していく様を、表情一つで表す好演だった。また、なで肩のトム・クルーズには、宇宙服的な肩パッドが入ったような衣装が似合うと思った。

レジスタンスのリーダー「マルコム」役の「モーガン・フリーマン」も良い味を出していた。彼の自己犠牲的リーダーシップには感銘を受ける。

ジャック・ハーパーの妻ジュリアを演じた「オルガ・キュリレンコ」は、ミステリアスな役にぴったりハマっていた。「007慰めの報酬」でシリーズ中唯一ボンドと男女の関係を持たなかったボンドガールを演じていたが、今作品でもジャックとそのようなシーンがなかったが、しっかり子供を授かっていたのは、なかなか面白い。ただあの時だろうというタイミングはちゃんとあります。

ぜひ皆さんもご覧になられて下さい。

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KA-TSU

旅行会社に勤務することで旅好きとなり、旅人になるために独立。ガイドブックでは分からない、体験に基づく旅情報を発信しています。 また、SNS等を活用したwebマーケティングや、ビジネスプロデュースなどの依頼にも、極力お応えするようにしています。 私のSNSもぜひご覧ください。